旧 平櫛田中 邸の見学

昨日、旧 平櫛田中 邸の見学に行ってきました。

平櫛田中(ひらくしでんちゅう・1872〜1979年)は日本の近代彫刻を開拓した彫刻家で、大正8年築のアトリエを含む住まいが、月に一度公開されているのです。

東京・上野桜木の路地の奥にあります。アトリエには直射日光でなく、安定した自然光が必要ゆえ北側から採光するためにアトリエ棟は北向きに建てられています。なので母家に対して斜めにジョイントしてるんです〜。

アトリエは天窓がとられており、日中ずっと明るいのだそうです。昨日はイベントの準備中でした。岡山の井原市(平櫛田中の出身地)の美術館にこのアトリエと同じものが再現されて、その公開記念に、上野のアトリエと、岡山の再現アトリエをネットで繋いで中継をされるそう。

母家に移り、階段を上ると二階には板の間の縁側つきの10畳の和室。階段の踊り場の足元の巾木の彎曲がなんとも美しいですー。


二階の窓から外を眺めると北側に墓場、縁側からはお庭が見えます。

母家に対してアトリエ棟は斜めに建っているので、建物の繋ぎ目や敷地内に直角でない地帯が現れます。

母家には天窓をとった食室が。天窓なので一日の中でかなり長時間明るさが保たれるのではないかなあ。100歳すぎても現役で彫刻をされていた平櫛田中。なんとも健康的なおうちです。

食室から台所にかけて、壁には作り付けの食器棚が。型板ガラスの向こうにうっすら透けて見えるお茶碗やお皿。こんな棚があったら毎日の生活がたのしいでしょう!

この暖簾、なんでか持ってる。お土産でもろたのか。格言みたいのおじいさんぽくて良いです!気合いッ。この言葉、平櫛田中の言葉なんだそうです。さっそく帰宅後すぐ押入れから取り出して張ってみたよ〜。


帰りは谷中墓地を散歩して。